母「でもさ、大谷選手の家族とかさ、どうなんだろうね😍
あんなにお金あるんだもの😍
家とか買ってあげたりするのかな😍
親とかさ、兄弟もいるみたいだし…😍
お金あったら…😍」
なんて、現実のことみたいに浮ついて話す
私の耳には、どっかのおとぎ話みたいに聞こえる
自分の身に置き換えようとしてもまったくわからん、想像すら無理だ
仲のいい兄弟って時点でしっくりこない
(実際仲いいかは知らんけど、それが選択肢にあがりそうな関係性の濃さ、普通の兄弟っていうものが想像できない)
私にとっての兄弟って、他人というか、敵だったんだものな
「兄弟」「金」「希望」
どのワードも
自分には関係ない話だ
“普通”に育ってないって
なんて情緒がないんだろう
妄想さえできないわ
まあそれでいいけど
自分が欠けた存在みたいに感じるのは
少し残念だ
お金があったって
たぶん私は幸せにはならないんだろうな
お金持ち=お金があるから幸せ、ではない
ってだけで、貧乏=平気とはならないよ?
やりたいことをやろうにも金がかかるんだから、それができないのは不幸せです、貧乏は普通に不幸です、はい
ただ、安寧のその先の富は、たぶん持て余すだけだなって
ほしいものはあるけど
それは必要なものだからで…
欲がないって
つまんない
なんも憧れないって
興奮できないってことだから
なんもおもしろくない
生きてて楽しい?
べつに楽しかねぇよ
抑揚のない声で頭に響く
ただの空想で甘い汁を吸う
そういう楽しみさえなかったなんて
私はどうしたら幸せになるんだろうな
たぶんおまえにゃ無理だよって
答えそうな気がするよ
聞こえてはこないけど、自分にそう言われた気がした